BXT3000の取扱説明書を読んでの感想

もっとちゃんとした取扱説明書を提供しないと、
DMR-BXT3000全録レコーダーは活用されそうもありません。

切に、改善を望みます。
http://ctlg.panasonic.jp/product/manualdl.do?pg=23&hb=DMR-BXT3000

とっつきやすい日本語表記を心掛けているから分かりやすいはずを建前としているパナの取扱説明書なのですが、
実は、例によって、使っている言葉が一般用法とは異なる独自の用法だったり
その言葉が何を指しているのか意味が曖昧な場面が多々あるので、
分かっている人だけにしか分からないというパナソニック製レコーダーの伝統的な取説です。

そして、なによりも取扱説明書を書いている人の、
頭の中の整理ができていない。

つまり、書いている人間が、全録機という今度の新製品の中身を理解できていない。
知ったかぶりの受け売りで書いている。

そんなだから、順を追って実行しなければならない一連の手順の一環であるにもかかわらず
不用意に取扱説明書の後ろの方に補足的説明のごとくに追いやられていたりするので
最初から順番に取扱説明書を読んでいったのでは話の辻褄が合わない。

いっぺん最初に、とにかく最後まで全部、取扱説明書を完全に読破して内容を記憶していないことには、
最初の方にある記述における機種固有の意味が理解できないという造りになっている。


なんとも困ったことにも、
そういう表面的に分かりやすそうな見掛けを演出しているだけで
中身は蜘蛛の巣状態の取扱説明書が
経営幹部からダメ出しされることもなく決済を通ってしまう。

つまり、目が節穴の人間が幹部のイスに座る企業へと堕落している。

こういう状況は、日本の家電が凋落した典型的なケースと共通しています。


これまでの伝統的なBlu-ray Disc レコーダー のように何世代にも渡って細かい改良を加えてきたものの取説の場合ならば、
ユーザーには何かしらの類似したBDレコーダーやDVDレコーダーの使用経験がある可能性を期待できて、これでも良かったのかもしれません。

しかし、全録レコーダーのような新概念が導入された場合には、
まず最初に、全録レコーダーとは何かという全体概念の提示を行なわないことには
購入者は神の如き洞察力で見抜いて理解せよとでもいうのでしょうか?

そうした、まず一番最初にやるべき当然の説明さえ行なわれていないのですから、
系統的になっていない断片的な記述だけを大量に並べられても
そんなもの幾らあってもチンプンカンブンという人が出るでしょうね。

なにしろ、用語が統一されていなかったり、録画機に固有の用語用法であることを明示して使わなければいけない文脈に一般用語を使っていたり、必要な説明が抜けているところがボロボロあります。

少し例を上げておくと:

「ダビング予約」とは、実はダビング実行時刻を予約できる機能のことではなかった。

チャネル録画した番組の他メディアへのダビングは、即座に実行されるのではなく、レコーダーの動作状況に合わせての実行になるために、全録番組のダビング指定することを「ダビング予約」と呼んでいる。

「チャネル録画の優先モード」というのは、実はダビング予約に対しての優先度指定の事だった

 これは、ダビング予約が実行中にダビング対象番組がチャネル録画で上書きされそうな場合の措置の指定。ダビング優先かチャネル録画優先かを選択できる。


新しい使い方を提案して、新しい概念を提示している、全録レコーダーなのですから
ちゃんと真面目に取扱説明書を作ってくれないと活用不可能で困ります。