レート変換の高速化は、なぜ重要か?
DIGAブルーレイレコーダーでは、複数の番組をAVC録画指定している時にエンコーダーが不足すると、一時的にDR録画にしておいて、電源がOFF状態かつ録画が実行されていない時に、それが自動的にAVC変換されるという非常に便利な仕組になっています。
ところが、この一時的にDR録画に変更されたのが長時間番組であると、実際にAVC変換が実行されるまでには 長い長い非常に長い期間がかかることが多い。これが、何日も掛かるどころか 何ヶ月とかの単位の期間がかかることも少なくない。
- 3時間番組は、ちょっとやそっとではAVC変換してくれない。
- 6時間級番組なんかになると、半年待ってもAVC変換されないままでHDD容量を圧迫したままになる。
この問題が更に深刻になるのには理由があって、
- BZTx20世代までは、トリプル録画を謳い文句にしていながら搭載しているエンコーダーは2個しかないので、必ず1つの録画はDRモード録画になってしまう
- 複数番組をAVCモード録画している時にエンコーダー不足から一時的にDR録画へ切り替えられる際には、短い番組の方を選んでDR録画に変更するのではなく、なぜか後始末が大変な長い番組の方がDR録画へ切り替えられることも少なくない
という事情があるためです。
これへの対策としての生活の知恵は、
- AVC変換(レート変換)に専念できる時間帯を確保するために、複数台のBDレコーダーを導入して録画時間帯を振り分ける。
- 長大なDRモード録画番組は、CMなどを境として短いパーツに分割しておくことによって、レート変換動作を促進。全てのパーツのAVC変換が完了したならば、パーツを再結合。
こういう生活の知恵で凌いできたわけですが、これって完全に本末転倒のような気がしませんか?
手段1(複数台使って時間帯に分けて対処)で困るのは、
- 同じ放送局の番組であっても時間帯別に別々のレコーダーに番組が分散して保存されることになってしまい一覧性が非常に悪くなります。
- 録画予約をするときにも時間帯に応じた場合分けが必要で、非常に面倒臭い。
- キーワード録画を行なおうとすると、録画時間帯の振り分けというのがうまく行きません。
手段2(パーツ分解)は、とにかく面倒くさい。
- 分割したパーツが全部AVC変換を完了するのを待つのが中々と大変。
- なにしろ、AVC変換の対象の順番を指定する方法がないので、AVC変換待ちのものがたくさんあると、この分割した一揃いのセットを優先してまとめてレート変換してくれるわけではない。
- したがって、予定も見通しも立ちません。セットの中の最後のパーツが、何時まで経ってもレート変換されないこともあります。
というわけで、もう神に祈るしかありません。
こうした訳で、複数エンコーダーの並列処理による高速化は、DIGAブルーレイレコーダーのようなやり方にとっては非常に重要なのです。
もちろん、その前に、
- 「エンコーダーの数をケチるなよ」
- 「部分的にレート変換を進められるように作っとけ」
という本質的問題があるわけですが。