DIGA用の外付けハードディスク

 DIGAブルーレイディスクレコーダーで動作保証*1されている外付けUSB接続ハードディスクの中で最も信頼性の高いのが Western Digital My Book AVシリーズです。

 これは、良くも悪くもデファクト・スタンダード(=事実上の標準品)だということです。WDのMy Book AVが最高の製品だと絶賛しているわけではなくて、真面目に作られて来た実績があるということです。My Book AVシリーズは、北米市場でSTB風HDDレコーダーのための拡張用HDDとして長く使われてきた確かな実績があり、基本方針を守ったまま改良のためにフィールドで見つかった問題点を潰して磨き上げてきた製品です。
 少なくとも、パナソニックが外付けHDD対応DIGAを出すにあたって、本体と外付けHDDとの間の整合性の確認と摺り合わせを行なうために十分な時間を取って検証することが出来たはずのデファクト・スタンダード製品ということです*2


 実は、大変に困ったことですが、DIGAのハードディスク用USBインターフェイスは稀に外付けハードディスクの認識に失敗することがあります。

 パナソニックが推奨する3社のDIGA用ハードディスクを色々と試してみましたが、どの社のDIGA用ハードディスクでも この問題が起きます。
 私が現在BDレコーダーの主力機として使っている3台の DIGA DMR-BZT710は、それぞれに異なる時期に購入したものですが、何れの個体も この問題を抱えていることからしても 個別のBZT710の個体差による問題ではありません。

 そうした中では、WD My Book AVが比較的失敗しにくいように見えます。

 この失敗する頻度は数百番組の録画に一回くらいですから稀な現象であることは確かなのですが、それでも思いがけない時に失敗されるのは十分に困ることです。この障害には沢山の人が遭遇していて、今では広く知られるに至っていますが、パナソニック側はどうするつもりなのか対処方針がはっきりしません。現状では、USBインタフェースの動作の信頼度向上が不可能ならば、根絶するための究極の対策としては、録画を全部内蔵HDDに行なうしかないと思います。そうすると、今度は本体内HDDの容量が圧倒的に足りない問題が浮上して来ます。

 一番確実な対策は、本体内HDDを思い切った量に増量することなのですよね。

 というわけで、本体内HDD容量が3TBのBZT830が欲しくて欲しくてたまらないのです。それどころか、4TBの内蔵HDD容量のモデルを出して下さい。いや、4TB+4TBのモデルならば、もっと嬉しい!


 当面の対策として、現在は、重要な番組の録画には同一番組を複数台のBDレコーダーで録画する体制でカバーしていますが、複数台のDIGAを間違いなく確実に同一設定にするのは結構な手間ですので、何かしらの抜本的な対策が必要で頭の痛い問題です。


WD My Book AV 2.0TB (テレビ録画用 / ディーガ、レグザ、アクオス、ブラビア対応) WDBABT0020HBK-JESN

WD My Book AV 2.0TB (テレビ録画用 / ディーガ、レグザ、アクオス、ブラビア対応) WDBABT0020HBK-JESN

WD My Book AV 1.0TB (テレビ録画用/ディーガ、レグザ、アクオス、ブラビア対応) WDBABT0010HBK-JESN

WD My Book AV 1.0TB (テレビ録画用/ディーガ、レグザ、アクオス、ブラビア対応) WDBABT0010HBK-JESN

以下に示しているつもりでいる並行輸入版は、アマゾンには確かに存在するのに、はてなでは表引き出来ないようです(はてなを支援するために はてなアフィリエイト・リンクを付けておいたつもりですが、上手く行っていますか?)。
http://www.amazon.co.jp/Western-Digital-%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E9%8C%B2%E7%94%BB%E7%94%A8%E5%A4%96%E4%BB%98%E3%81%91%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AF-%E6%9D%B1%E8%8A%9D%EF%BC%9C%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%82%B6%EF%BC%9E%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%83%BC%EF%BC%9C%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%EF%BC%9E%E5%AF%BE%E5%BF%9C-WDBABT0010HBK-JESNK/dp/B0076CORSG/&tag=hatena-b-22


BUFFALO 家電対応モデル 外付けハードディスク 2.0TB HD-AVS2.0TU2/VJ

BUFFALO 家電対応モデル 外付けハードディスク 2.0TB HD-AVS2.0TU2/VJ

変な省エネ競争は止めてほしい

 日本メーカーの外付けハードディスクと録画テレビとは変ちくりんな省エネ競争を謳い文句にしたために相性問題が非常に厳しいことになっています。
 ちゃんと繋がって安定動作するのが当然のはずの事例でも問題が起きるのですよね。あきれたことにも、場合によっては、余計なことを一切していない安物の台湾メーカー製HDDケースのほうが、高い金額で買った日本メーカー製の外付けHDDよりも良好な結果だったりします。日本メーカーは外付けハードディスクの省エネルギー設定を完全に解除できる手段を用意しておいてくれないと困ります、そこで立ち往生してしまいます。
 それならば、自分でHDDとHDDケースの良いのを買うことで対策しようとしても、業界マスコミが高い評価を付けているような値段の高いHDDケースであっても、実は変な省エネ機能のせいで過去に沢山問題を起こして来ました(PC用としてさえも)。失敗しないためには、日本製HDDケースは必ずTV録画対応で変な省エネ設定を解除できることを確認して買いましょう。こういった問題が中々改善されないのは、問題点の存在は百も承知だから記事にすることで犠牲者を減らすことは可能なのにもかかわらず、知りながら見て見ぬふりで絶対に記事にはしない提灯マスコミが一番悪いのかもしれません。

USB3.0問題で 更に複雑化

 こうした相性問題の苦労を さらに輪を掛けて複雑化させることになるのが、USB3.0規格製品間での相互接続性の問題です。USB3.0準拠*3を謳う現実の製品の相互接続性には中々と厳しいものがあります。PC用の世界では、 IntelIvy BridgeチップセットUSB3.0を採用したことから、これをデファクト・スタンダードとしての接続性の改善が進行しているようですが、それ以前の USB3.0外付けハードディスクは凄い世界でした。PCと外付けハードディスクとがそれぞれどんなインターフェイス・チップを積んでいるかの組み合わせによって運任せの世界でした。しかも、同じメーカーでも製品によって異なったりしたのですよね。最初から繋がらないならばまだいいのですが、一応は繋がって問題なく動いているように見えていた組み合わせなのに、実は転送データーが破損していたなんて問題が起きました。
 もう勘弁してくれ、余分に金を払うから確実に相互接続性を保証してくれ。それが出来ない製品にはUSB3.0のロゴを使わせるな・・・と言いたい。

さて、家電用ではどうするのでしょうね?

 PCの世界でもこんな体たらくですから、デファクト・スタンダードが存在しない家電の世界ではもっと大変です。

 「問題無く使いたければ、推奨ハードディスクのみを使え」ということにしておけば、高い価格を維持できる周辺機器メーカーは儲かるし、周辺機器メーカーに推奨マークを交付してライセンスする側も儲かる構造になりますから、改善の必要を認めていないのでしょうか?


しかし、それでは何のための規格準拠なのでしょうか?
 私が推奨しているものは、録画用BDメディアにしても外付けハードディスクにしても高価なものばかり押し付けているように見えるかもしれませんが、実は さんざんに痛い目にあった末の老婆心なのです。

 「本来は、規格に合致していれば問題無く使えて当然ですし、そのための規格準拠」のはずです。しかし、相性問題を改善せずに残しておいた方が儲かるのでしょうかね?

*1:パナソニックのいう推奨外付けHDDは、動作保証に近い非常に強い意味なのだそうです。

*2:これは、デファクト・スタンダード製品ならば絶対的に優れているという意味ではなく、いくらなんでも変な落とし穴は潰してあるだろうという程度の意味です。

*3:「準拠」という用語が意味することは明確で「完全に規格を守っている」ことなのにもかかわらず、購入者を欺瞞する狙いで「準拠」という用語を使っている日本メーカーさえあるのですよね。こういう「メーカー」だと標榜していながら、実態は商社に過ぎない会社は、「メーカー」と名乗っちゃいけないでしょ。